●部品の組み付け
 
 ガレージにはクルマ一台分の部品が詰まっていますので、組み立ててゆかねば他の作業に移れません・・・・。まずは最大の未組み立て部品、ボディです。フレームとの間に挟むゴムがだいぶ痩せていたので新たに製作しました。ボルト、ナット、ワッシャーなどは全て新品を使用し、きちんとカッパーグリースを塗って組み付けます。分解時、殆どの部品は分解経験があるので問題ありませんでしたが、唯一ボルトが折れたのががこの部分でした。
 ランプ類もかさばるので再生とちょっと工夫をして組み立てました(別項参照)
こちらも、ネジ類は全て新品です。

 
 グローブボックスの蓋、メーターパネルも塗装します。使用したお色はトヨタのグレーメタリックです。全体的にモノトーンな仕上がりになるのですが、黒も部位によってメタリック、艶消し、梨地、艶ありと使い分けて変化をもたせています。メーターパネルは本来は樹脂製ですが、2型以前の金属製の物を使います。綺麗にするときに使おうと10年くらいずっと持っていた部品です。

 
 お次は補助メーターの取り付けパネルを作ります。以前は2つのメーターを装着していましたが、油圧計が加わっているので3連で製作します。油圧計は他のメーターとあわせてLamcoの機械式に変更しました。
 こういった部品を作るときにデザインを考えるのは楽しいもので、実際に使用するのは画像下側にある2作目です。単純な長方形でも角を丸めた物でも今ひとつで、左右を尖らせても納得がいきません。そこで薄いSUSの板からアルミ材に変更して厚みを増したうえで、曲線と直線が同居するSJ20のボディデザインに合った形状を考えた結果、画像の形になりました。SJ20のように何も無いダッシュに何かを追加するとなると通常のデザインが効いたインテリアよりも気を遣わされる様な気がしますが、どうでしょう??

 
 続いてはスイッチです。数少ないアクセサリーとして、MOONEYESのティアドロップ型の美しいダッシュノブで飾ることにしました。こちらも、いつか・・・・と思いずっと持っていたものです。装着にあたって、スイッチ類は完全に分解して半田も付け直しました。ワイパースイッチはSJ10初期型のプッシュ-プル式を使用してコラムからダッシュへ移設します。電動ウオッシャーのスイッチは、こちらも10年くらい前に買って持っていた、全て金属製のプッシュボタンスイッチを使います。画像ではヒータースイッチもノブがついていますが、実際にはチョークとワイパー、ヘッドライトのスイッチにノブを取り付けました。上がライト、下がワイパーで、その横がウオッシャーです。紫というとキツい色ですが、モノトーンの中にこの色を入れたいと、ずっと思っていました。
 他人にはどうでも良いことですが、付くから付ける、ではなくて本当に気に入った物をこうして飾ってゆくのは何とも楽しく、今まで厳選、吟味してきた時間が報われるようです。

 
 慎重に組み付けてゆきます。勿論、ネジ類は新品です。3連メーターはこのようになり、ブレーキオイル警告灯をかわす形になります。このランプのゴムパッキンなどの細かい部品も省略せずに組み立ててゆきます。


 イカ墨スパゲッチです。元々のハーネスは、無理な後付け配線や切断等があり、ワイパーの不動化などの不具合も出ていましたので、ストックしておいたファクトリー・オリジナルなハーネスに交換します。我がSJ20の電装における変更点は、
@ICオルタネーター化
Aフューズボックス変更 
Bセミトラ&閉磁コイル化
Cバッテリーのリロケート
 これら全てに対応するように加工しました。勿論、フュージブルリンクもきちんと入っています。スイッチ類が変更されていますが、元々全ての配線がカラーマッチしつつカプラーオンになるように製作しているので問題ありません。


 
 ステアリングポストも塗装し、ディマースイッチはオートキャンセラーを修理して組み付けました。ベンチレーターも装着し、純正のノブもピカピカに再生しています。ルームランプも表面を研磨して、お気に入りのグリーンの電球を入れました。ダッシュの両端につく樹脂カバーも装着、ウインドゥフレームの支持部も取り付けてはじめにフェンダー補修をはじめた頃と同等に戻りました。
 車体前方に積まれていた大量の部品が入ったダンボールが次々と無くなり、だいぶガレージが片付きました。

 
 インテリアも佳境に入ってきました。最後の大物であるシートの装着です。今まではCOBRAのバケットシートを使用していましたが、今回は快適性とサポート性、そして雰囲気を大切に部品を選択しました。選んだのは本革でアイボリーのタックンロール&パイピングが入った洒落たものです(何と、新品は34万円もする)。アイボリーのシートと決めていたので内装まで真っ白にしてしまうと全体がぼやけた印象になる恐れがあります。よって床面は黒一色としてバランスをとっています。運転席側のシートは少々ヤレがありますが、まぁ良いでしょう・・・。
 あわせてシートベルトはSIMPSONの3インチでレバーロックタイプです。肩ベルトまで3インチなのでレバーロックと合わせて大変フィット感の良いベルトで気に入っています。これで赤や青のベルトを使ってしまうと雰囲気は台無しです。タックンロールのシートに4ポイントハーネスというヤル気のあるような無いような微妙な雰囲気を演出してみました。
 こうしてシートが装着されると、実際に座ってみることが出来ます。座席後ろのバーを切断していないのでポジションに制約はありますが、純正シートと同等のポジションは確保していますので、あとはクルマに人間が合わせるというSJ20本来の設計思想どおり(?)です。独りシートに腰掛けてニヤニヤ・・・・・のこりの外装パーツのフィニッシュにむけてモチベーションアップです!